IFMAR1/8オンロードレーシング “2007年プレ世界選手権” 
アルゼンチン(コルドバ)
2007年10月本番の世界選手権を前に同じ場所で開かれるプレ世界戦に行ってきました。
今回、チーム京商Japanはサブエース宮下選手と私の2名で参加。
残念ながらエースの下選手は不参加でした。
しかしイタリヤから7回も世界タイトルを獲得した“ランベルトコラーリ”選手が参加。
その実力の一部を垣間見ることができました。

コルドバはアルゼンチンの首都ブエノスアイレスから600kmほど西に位置する第2の都市。
私は南米大陸へはこれが2度目。最初は2002年バギーの世界選手権でウルグアイでした。

日本の真裏アルゼンチンまで移動するのは非常に時間がかかります。
我々は成田からトロント(カナダ)14時間、乗り換えに7時間、トロントからサンチャゴ(チリ)10時間、サンチャゴからコルドバ1.5時間かけてようやくコルドバに着きました。

最初のフライトで事件は起きた!
成田でのチェックインは荷物の重量もOKでスムーズに終わった。
離陸して1時間ほど飛行。通常太平洋上空をほぼ一直線に飛ぶはずが旋回を繰り返す。
何かがおかしい?
すると機長からアナウンスがありトラブルで成田に引き返すとの事。まじかよ・・・!
再び1時間以上かけて成田に着陸。滑走路奥で機体は停止。周りには消防車がうようよ。
燃料を満載した機体が着陸したため出火の危険性があったそうな・・・かんべんしてよ。
20分後サテライトに移動した機体を整備員が点検。これまた1時間近く機内で待たされた。

この一連の騒動の間に遠く離れた席の宮下選手には異変が・・・・・・・・!
詳しくはお話できないがこれ以降、彼には「ロベルト ネゲイロ」というラテン系の名前が付いた。

4時間以上遅れてトロントに到着。恐るべしエアカナダ!

コルドバの空港です。青く澄んだ空がとっても素敵です。
でも我々の心は曇りっぱなし。
事件その2
入国審査を終え荷物をピックアップ。あれっ、荷物が・・・。そうです4個中2個無いんです。
しかもマシンが入ったもっとも大事な2個が・・・。係りの女性に苦情を言いに行きました。

たこ 荷物が2個着いてないけど。
係員 はい、こちらに記入してください。
たこ 至急探してよ、大事な荷物なんだから。これがないと仕事にならないよ!
係員 荷物のタグ見せて。あらこれはサンチャゴ止まりだから来ないのは当然ね。
    明日のこの時間には送られてくるようにしとくわネ。
たこ ・・・・・

そうです。日本でチェックインしたときに係員が間違えて入力していました。
まったく日本人職員がいい加減な仕事をしてくれたもんだ、南米かっ!
恐るべしエアカナダ。

この通りには多くのレストランがありました。サーキットとホテルの中間地点です。
サーキット近辺は緑がいっぱい。
サーキットはイベント広場の中にあります。その向いには競技場がありました。決勝日はサッカーの試合と重なっていたようでこのあたりは大渋滞でした。
5月には実車のWRCのスーパーステージがここで行われたそうです。
一足先に到着していた無限チームと談笑(邪魔)するネゲイロ。車が無いのでお手上げです。
これまた更に一足先に現地入りしていた田中夫妻。マシンはモトニカです。
田中君が結婚していたとは知らなかった。奥さんバリバリ英語しゃべっていました。スゲー!
王者ランベルトコラーリ選手。隣はメカニックです。名前を忘れてしまった、スミマセン。
パドックです。この大型テントなら雨が降っても大丈夫。我々が着く前日には激しい雷雨があったそうで、そのため路面グリップが大きく変わってしまったとか。
悪くなったグリップを回復する為シュガーウオーターを散布したそうです。
路面はフルフラットですがラインを外れると極端にグリップは落ちます。
とても広くて大きなサーキットです。バックストレートのあとには長い高速コーナーが待っています。
各コーナーともバンクは一切ついていません。本当にフルフラットです。
翌日の午後ようやく荷物が到着、待てないので空港まで取りに行きました。
我々のピットの前はブラジルチームです。ネゲイロは南米に知り合いが多くいるようです。
GPツーリングの世界戦がブラジルであったからだとか。
やっちゃいました、大事なベスト径のタイヤを欠けさせてしまいました。
手持ちの数が少ないというのに。ネゲイロ反省!
でもそんなことではくじけないネゲイロです。食べ物を前にするとニコニコです。単純!
これはロミトスというサンドイッチです。なかにはトマト、チーズ、レタスにステーキが入っています。
これ1個で十分お腹いっぱいになり値段も安いです。
アルゼンチンは牛肉の価格が非常にやすく、またおいしいです。
でもこれを毎日食べているとあっという間に太りそう。
ここで設備の紹介。これがドライバースタンドとピットです。
その裏はウオーミングアップエリアです。スタート前はここでエンジンを温めます。
左奥に車検場が見えています。
車検場の中です。結構ラテン系の仕事をしていました。その意味はおまかせします。
パドックの中です。参加人数が少なかったので広々としています。
コンプレッサーと手洗い場です。2個中1個のノズルは壊れていました。ちょっとお粗末かな。
こちらはゴージャスです(何が?)。各メーカーのTシャツ、キャップが売っています。
パドック横の選手用レストラン。ウエイターが注文をとりにくる本格タイプ。ワインも勿論あります。
これまたゴージャスです。でもこの子たち中学生ぐらいでしょうかね。
仕事をするネゲイロ、プロの目つきです。鋭い眼光、素早い作業とおやじギャグ。3拍子揃ってます

日本語、英語、イタリア語を駆使してコミュニケーションをとるネゲイロ。ランベルトもたじたじ
ネゲイロはランベルトに日本から特別なお土産を持っていってました。
そのお土産は男性が喜ぶもので万国共通でしたね。

上の3枚はランベルトの車です。ほぼノーマル状態で使用しています。エンジンはスゲーです!
プレ世界戦の入場行進、イタリアチームです。
ランベルトの横はノバロッシ&モトニカワークスのダリオ君、ちょっと(かなり?)生意気な20歳。
イギリスからは今回優勝のマークグリーン選手(右の低い人)が参加。
日本チーム。左端の方は日系人ですが日本語はまったくしゃべれません。
右端はラテン系の名前ですが日本語べらべらです。
地元アルゼンチンチーム。当然ながらもっとも参加人数が多いです。
いきなりファイナルレースのドライバー紹介。1~4位(右側4人)はシード選手です。
この観客数を見てください。なかなか盛り上がっているでしょ!
グランドファイナルスタート前のウオーミングアップがスタートです。ダリオ君が先頭でコースインしていきます。
この観客数すごいでしょ、コンテナの上にも人が座ってます。コンテナがつぶれないのかしら?
1時間のファイナルスタートです。PPはエボルバを駆るランベルト選手。
残念なことにランベルトのマシンにトラブルが発生してマーシャルが大急ぎでピットへ運びます。
いきなり表彰式。サーパントを駆るマークグリーン選手が優勝でした。2位はモトニカのダリオ君
日本チームは惜しくもファイナルでトラぶってしまいました
あっネゲイロはセミファイ中ガス欠で撃沈でした。
勿論本番時にはこんなことはないはずです。
この後、我々は月曜日に現地で居残りテストを行い火曜日夕方コルドバを離れました。当然ながら
無限、モトニカ、サーパント、ノバロッシチームも居残りテストを行っていました。
我々はコルドバーサンチャゴートロントまでは同じ便。
トロントで別れネゲイロは日本へ、私はラスベガスへ向かいました。
上の写真はトロントの空港で撮りました。
外気温マイナス5度で壁の下の白いものは雪です。
半日前は夏のアルゼンチンにいたのに不思議な感覚です。世界は広いなぁ。
このあとはラスベガス編へ続きます。