1/8GPレーシング 前期レース結果【ノービス、インターミディ、エキスパート、プロクラス】
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4月9日 前期第3戦
2月、3月と雨に歓迎された1/8レーシングクラス。桜の花が咲き乱れる4月に前期第3戦がようやく開催となった。
今大会がデビュー戦のドライバーや久しぶりの実戦で自然に気合が入る。

注目はノービスクラス。10名の参加があり、Aメインシードは3台のため予選ポジションも重要。少しでもタイムアップを狙いエンジン調整も慎重になる。

この時期花粉や強風の影響で路面のグリップ確保が難しい。その為9時過ぎから1時間フリー走行を行う。
しかし意外にもドライバーのグリップ感は良好との評価だった。

10時過ぎより予選開始。本日は予選3ラウンド行われる。

予選ラウンドが進んでも路面グリップは上がらない。路面温度上昇と花粉の影響のようだ。
途中お昼休みをはさんで無事3ラウンドを消化する。

その結果ノービスでは15周をマークした金津、平山、中野選手がAメインシードを獲得。
インターミディは19秒4のベストラップを叩き出した高畑Jr,がポールをゲット。
プロ、エキスパートでは16周のシングルタイムまでもう一息の細田選手がポールポジションを獲得した。
プロクラスの高畑選手はベストラップは18秒台を記録するもガス欠、スタートミス、オーバーヒートとトラブル3連チャンにみまわれ最下位に沈む。しかも最後はエンジンブローのおまけつきで、決勝は虎の子エンジンを投入せざるをえない。そのエンジンの燃調に不安が残る。

ただの疲れかセッティングの悩みか? 遠慮がちにリザルトを覗きこむ初参加の高橋選手 いつもにこやかな松下選手。この笑顔が幸運を呼び込むことに
ノービスクラスのBメインから決勝が始まる。
上位陣が順位を入れ替えながら走行の中、ゼッケン2の岡崎選手がクラッチトラブルらしいエンジンストップで勝ち上がり圏内から脱落。次に残り1分少々で勝ち上がり圏内の川元選手がエンジン停止の波乱。大倉選手が4位に浮上するが残り20秒でガス欠。なんと最後の勝ちあがりを決めたのは最後尾スタートの田辺選手となった。
インターミディクラス Aメイン決勝15分。

スタート直後No,4松原選手が他車を勢いよくパスしてトップに立つ。しかし4周目ミスでコースアウト遅れる。
芦田、大西、高畑jr、松原選手と続く。8周目以降No,1高畑Jr,が19秒台を連発して追い上げ開始。しかし、1回目の給油のあと再びミスをしてそのままリタイヤとなった。
その後、芦田、大西、松原選手の順で走行が続く。途中松原選手がマフラーステーの取り付けが外れてしまいリタイヤしたが、芦田、大西選手は大きなトラブルもなくそのままゴールをむかえた。
芦田選手はインターミディクラス初優勝となった。

ノービスクラス Aメイン決勝15分

スタート前、タンク会長の入念なマシンチェックがあった平山選手の強さが光った。
スタート直後、ポールの金津選手をかわしトップに立つと、4周目にはクラスのファーステストラップ20.252秒マーク。ゴールまで一度もトップの座を譲ることなく完勝。
以前までの自滅パターンもなく平山選手の大きな成長が見られた。
また2位には金津選手、3位には中野選手とシード選手が実力を発揮したレースだった。
レース初参加の高橋選手もベストラップ20.620秒をマークして6位でゴール。
今後の活躍が期待される地元選手だ。

エキスパート、プロクラス Aメイン決勝20分

スタート直後、ポールの細田選手にミスがあり5位に後退。トップでかえってきたのは矢野選手、以下たこてん、山根、高畑と続く。高畑選手は決勝前に積み替えたエンジンの燃調が合わず毎周ピットインを繰り返し優勝争いから脱落する。
2周目矢野選手にミスでトップ入れ替わり。たこてん、矢野、山根のトップ3。
7周目2番手にNo,1細田選手浮上。
トップから5番手松下選手まで5秒差の中、各車15周目に給油に入る。
ここで2番手細田選手に給油ミス。大きくタイムをロスしてトップから9秒遅れとなる。

給油後にトップたこてんのエンジンに異変。プラグ切れで回らなくなりそのままリタイヤとなる。
その後トップ矢野、2番手細田選手の差は1秒で続く。しかし2回目の給油でその順位が入れ替わる。
3番手松下、4番手山根選手と続く。
最後の給油をおえて1位と2位の差は2秒。ここで3番手松下選手がピット前にガス欠で止まり4番手へ後退。
替わって山根選手が3番手に浮上。

しかしファイナルラップにドラマが!

なんとゴール寸前で山根選手がガス欠。惰性でゴールを目指すその横を松下選手が駆け抜けていった。
最終的に1位細田、2位矢野、3位松下選手の順位となった。

満面の笑みで表彰台に立つ松下選手と対照的に疲れた表情の山根選手。
レース後の表情差が印象的だった。

5月14日 前期第4戦
前日、深夜まで降り続いた雨もあがりまずまずの天気となった。
11時までフリー走行を行い路面コンディションが回復後、予選開始となった。

通常通り予選3ラウンドと決勝ラウンドが行われた。
前日の雨の影響もありややエントリー数が少なかったが、レース内容はこれまで以上に白熱したものとなった。

インターミディクラス
予選結果はポールの芦田選手と2位大西選手の差は僅か0.3秒差だった。
3位の高畑選手は0.3秒、4位の楠選手0.8秒差と実力伯仲のクラス。

決勝スタート直前、No,3高畑選手にトラブル発生。しかしスタートカウントダウンが始まっており2週遅れのピットスタートとなった。
レースはNo,1芦田、No,2大西、No,4楠選手の順で展開。トップ芦田選手は自分のペースを守りミスなく走行。2位大西選手が追走する。3位、今年初参加の楠選手が時間の経過とともにやや遅れ始める。
その間に遅れてスタートしたNo,3高畑選手が19秒台を連発しながら前の3台を追走。後半に入ってミスが出始めた楠選手をかわし3位に浮上。しかし追い上げもここまで。タイムアップとなった。
トップ争いは芦田、大西選手。ラップタイム比較ではやや芦田選手が速い。最後は2位との間隔を見ながら燃費走行に切り替えた芦田選手が2連勝を飾った。

ノービスクラス
昨年までとは違い、ノービスクラスの実力は確実に上がってきたことを実感できたレースだった。

予選

全ドライバーが20秒台のベストラップを記録。また5分間でもポールを獲得した岡崎選手は15L5:15.132とインターミディクラスに近いタイムをマークした。2位には3秒差で武久選手、3位に0,6秒差で大倉選手と岡山勢が上位を占めた。
地元の高橋選手は3秒差で4番手、ハッスル部隊所属の山崎選手は惜しくも15ラップの届かず14L5:00,449の5番手となった。

決勝15分レース

オープニングラップ、No,3大倉選手がスタートダッシュを決める。以下No,5山崎、No,2武久、緊張と接触でNo,1岡崎選手が4位、No,4高橋選手が5位。
10周目、トップ大倉選手と2位山崎選手が接触?2台とも遅れてしまう。変わってトップはNo,2武久、2位岡崎選手。1回目の給油後の差は4秒弱。助手のタンク会長のアドバイスでその差をジワジワとつめていく。26周目、武久選手がミス、順位が入れ替わる。
最後の給油後のタイム差は約3秒。ワンミスで順位が入れ替わる緊張状態。
どちらにもプレッシャーがかかる中、ミスもなくそのままゴールとなった。
3位には序盤トップだった大倉選手が入った。

プロ、エキスパートクラス

予選
プロクラス、細田選手の不調が前回の練習走行以来続く。予選第3ラウンドに16周をマークするもののライバル高畑選手に7秒差をつけられた。エキスパートクラスではハッスル部隊松下選手が好調。ベストラップも隊長と同じ19,442秒。しかし最終ラップ、ガス欠で惜しくも16周をマークできなかった。
予選中燃調不良に見舞われた矢野選手がトラブルの原因を発見。予選最終ラウンドにベストラップ19,379秒をマークし、決勝での巻き返しを図る。

決勝 20分レース

スタート直後、前の車をインからパスしようとNo,6大川選手が芝生に乗り上げ他の助手の足に車がヒットしそのままリタイヤとなった。
オープニングラップ、No,1高畑、No,3松下、No,4山根、No,2細田、No,5遠藤、No,7矢野選手の順で帰ってくる。
3周目、細田選手が2位に浮上しトップ追撃体勢に入る。
6周目、トップ高畑選手が単独ミスで転倒。2位争い集団のすぐ後ろで復帰する。しかしこのミスが大きな災いを引き寄せる結果となった。
7周目、縁石を踏んでスライドした山根選手の左横へ真後ろにいた高畑選手が激突。この結果、山根選手はマフラーがつぶれ走行不能に陥った。一方高畑選手はボディが変形してしまい急遽ピットイン。すぐにピットアウトしたがバンパーが変形していたためステアリングバランスが左右で大きく異なり苦しい走行となった。

父のピット作業を見守る息子 タンク商会のためわざわざピットをしにきた前回NOVクラス優勝者、平山選手。タクシー代は自腹? 今だピット作業が苦手な山崎選手。腰が引けてます。
1回目の給油、トップ細田、2位松下選手のピット作業が交錯し細田選手のボディが変形したままピットアウトしてしまう。スロー走行しながら1周回って再びピットへ。このトラブルとドライビングミスも重なり優勝争いから大きく遅れてしまう。
この間1位松下、2位遠藤、3位高畑選手。
1位から10秒近い遅れを取り戻すべく高畑選手の激走が始まる。19秒台前半で走行し毎周確実にその差を縮める。
一方、4位に沈んでいた細田選手はレース中盤以降ハンドリングがよくなったのかペースが上向く。42周目には自己ベスト19,252秒をマーク。最終給油のタイミングで遠藤選手をかわし3位に浮上。
15分過ぎ、上位は全て給油を終える。
1位松下、2位高畑、3位細田、4位遠藤、5位矢野選手の順。
背後に高畑選手のプレッシャーを感じていた松下選手が高速コーナー出口で突如コースアウト。緩んだビスが路面とすれてアンダーステアが出てしまった。このクラッシュで松下選手は3位に後退。
トップに立った高畑選手だが、これまでの激しい走りでタイヤをかなり消耗。2位細田選手はこれまで淡々と走っていたのでタイヤの消耗は少なかった。
56周目、ラインが膨らんだ高畑選手のインに入るが2台が接触。復帰に手間取った細田選手は2秒ほど遅れる。
3位の松下選手はクラッシュでバンパーアンダーが激しい。4位遠藤選手が激しくチャージする。アンダーを押さえながらインをブロックする松下選手。
20分経過。
終了のブザーとともにホームストレートに戻ってきた3位争い。松下選手が遠藤選手を押さえきりテールトウノーズのままゴールラインを通過した。
トップ争いは、インフィールドでインが開いた高畑選手を細田選手がパス。そのままゴールとなった。

一時は優勝を諦めていた細田選手が見事トップゴールとなった。
見ていても飽きない面白いレースだった。

6月11日 前期最終戦
梅雨入りしたばかりの6月11日、しかしこの日は天気良好。
1/8レーシング前期最終戦の第5戦が無事開催された。
9時過ぎから1時間のフリー走行の後、各クラス予選3ラウンドと決勝ラウンドが行われた。
インターミディクラス

この日ついに豆タンクこと高畑選手がエキスパートクラス昇格を決めた。

決勝レース
スタートから順調に走行する高畑選手、2位の芦田選手との差をじりじり広げていく。しかし1回目の給油後からエンジンの上が回らない。オーバーヒート気味。エンジンをかばって走行するためラップが20秒代後半に落ちる。
ここで2位の芦田選手がその差を縮める。28周目、最後の給油時にプラグ交換とニードル調整、素早いピットワークながら芦田選手に逆転される。
1周後給油した芦田選手との差は10秒。ここから高畑選手が19秒中盤から後半のタイムで怒涛の追い上げ開始。1周で0.5~0.8秒づつその差を縮める。
しかし芦田選手もコンスタントな走りでミスをしない。
迎えたファイナルラップ、コントロールラインを2台が並走して通過。
コンピューター画面にトップの表示は高畑選手。2位芦田選手との差は僅かに1000分の24秒差だった。

ノービスクラス

このところ参加選手のレベルアップが著しいこのクラス。今回は優勝経験者の平山、岡崎選手の直接対決で盛り上がる。
予選では岡崎選手が平山選手を2秒押さえてポールを獲得。ベストラップでも岡崎選手が上回る。予選3番手はここ2戦でめきめき実力をアップさせている高橋選手。

決勝スタート前、緊張のドライバー 対照的に開放気味のピットクルー
決勝レース

スタート直後、悲劇は起きた。平山選手に後続の車がヒット。トップ争いを期待されていたが遭えなくリタイヤとなってしまった。不完全燃焼のまま操縦台から降りた。
1周目、トップで帰ってきたのはNo,5中野、2番手高橋、3番手山崎、金津選手と続き岡崎選手は6番手。

リヤアーム破損のMRX4平山号
残念無念の平山選手 ピットアウトするエボルバ高橋号 給油中、MRX4岡崎号
15分経過後トップゴールは岡崎選手。2位に初表彰台の高橋選手、3位に大倉選手となった。優勝の岡崎選手は2連勝。このレース中のベストラップも20.534秒をマークした。
後期から岡崎選手のインターミディ昇格が決定した。
プロ&エキスパートクラス

今回ただ一人18.979秒をマークし波にのる高畑選手がポールを獲得、
16周5:07.864のすばらしいタイムをたたき出す。
ライバル細田選手は3秒遅れの2位、ベストラップは19.065秒と18秒台までもう一息だった。
エキスパート同士の争いは矢野選手が3位、1.5秒差で松下選手が4位、
山根選手は惜しくも0.3秒差で5番手となった。

決勝レース

インターミディ優勝の豆タンクを加え6名での20分間決勝。
ブザーが鳴り一斉にスタート。PPの高畑選手は1ラップ目から19.533秒。2位には松下選手、3位になんと高畑Jr。
高速コーナー出口で細田選手がハーフスピン、後続の矢野選手が逃げ場がなく突っ込んでしまう。
結果矢野選手の車が破損、リタイヤとなる。調子を上げてきていただけに惜しまれる。

トップを走行する高畑選手は他を圧倒する19秒中盤のタイムで走行。
2位以下は松下、高畑Jr、山根選手の争いとなる。3者のベストラップにはほとんど差がなく、給油の速さとコース上のミスの回数で順位が決まるシビアな争い。

今回絶好調のMRX4高畑号 リタイヤが惜しまれるMRX4矢野号
トップ高畑選手は1回目の給油を終えタイヤ径がベストに近づくと19秒前半のラップを刻み磐石の態勢を築く。ライバルは自分自身だけか?
2タンクさんの給油終了でGO 見事ガンを使いこなす山崎選手
最後の給油後、1位高畑、2位高畑Jr選手のポジションはほぼ確定。3番手争いが松下、山根選手。
終盤4番手の山根選手は、3番手松下選手を追いたいがペースが上がらない。
最後に悲劇が!エボルバ松下号 堂々2位、エボルバ高畑Jr号
最終ラップドラマが!
このまま3位ゴールかと思われた松下選手がなんとガス欠停止。その横を山根選手がすり抜けていった。前回レースの逆のパターンとなった。
表彰台は高畑ファミリーが1,2位をゲット。今後このパターンが続くのか?